さ行
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サーボモータ
サーボモータとは、制御機構を備えているモータで、回転速度、回転角度を制御することにより、決められた位置や速度や回転力で駆動します。同じく、回転速度や回転角度を制御できるモータに、ステッピングモータがありますが、制御方式に違いがあります。 サーボモータは、ステッピングモータ同様に、プログラムによって「位置、速度、回転力」の目標値が指定され、ドライバがその目標値に必要な電力を供給します。その中で、サーボモータは、エンコーダ(回転検出器)によって回転位置を検知しており、エンコーダで検出した情報をコントローラへフィードバックすることで位置を制御しており、停止中の位置ずれを認識し修正することが可能です。 そのため、ボールねじにおいて、サーボモータを活用することで、高精度の位置止めが可能になります。しかし、ステッピングモータに比べ、コストが高くかかってしまいます。
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推力
推力とは、物体を進行方向へ推し進める力のことを言います。例えば航空機では、プロペラやジェットエンジンで後方に空気を勢いよく噴射することで、その反動力を利用して、機体を動かしています。 ボールねじは、回転運動を直線運動に変換する機械要素です。モーター等でねじ軸を回転させ、ナットを直線方向に動きます。その際に、ナットに推力が発生することになります。ボールねじでは、ナットハウジングにテーブルを据え付け、ワークの搬送と位置決めを主な用途としています。ボールねじは機械効率が高く、90%以上あります。そのため、入力したエネルギーの多くを推力に変換することが可能で、すべりねじ(機械効率30%)と比べ、効率よく推力を発生させることが可能です。
ステッピングモータ
ステッピングモータとは、時計の針のように、一定の角度ずつ回転するモータのことを言います。コントローラから発せられるパルス信号によって回転を制御します。パルス信号が1パルス入力されるごとに、一定の角度モータが回転します。 ステッピングモータ同様に、制御機構を備えるモータにサーボモータがあります。ステッピングモータは、サーボモータとは違い、エンコーダ(回転検知器)などの機械部品を使用していないため、位置ずれを認識できず比較的精度は劣りますが、シンプルな構造なので、故障が少なく、信頼性が高い事が特徴です。
すべりねじ
すべりねじとは、回転運動を、直線運動に変換する機械要素です。モーター等でねじ軸を回転させることで、ナットが直線方向に動きます。この仕組みは、ボールねじでも同じです。すべりねじとボールねじの違いは、すべりねじでは、台形ねじを利用しているのに対して、ボールねじでは、ねじ軸とナットの間にボールが挿入されており、そのボールが転動することにより駆動します。構造上、すべりねじでは、ねじ軸とナットの溝が面接触しているのに対し、ボールねじではねじ軸とナットはボールを介した点接触です。そのため、ボールねじでは、すべりねじと比較して機械効率が高いです。一方で、すべりねじは、ボールねじに比べ安価で、ナットを自由に設計できたり、ピッチを小さく制作できるなどの利点があります。