技術コラム

2021.10.29

ボールねじにおけるバックラッシと予圧を徹底解説!

バックラッシとは?

バックラッシとは、歯車を上手くかみ合わせて運動させるために、意図的に設けられた隙間や遊びのことを言います。

歯車においては隙間が必要ですが、ボールねじにおいては隙間があるとガタつきになります。運用精度が下がるため、バックラッシは可能な限り少なくする事が重要です。

予圧とは?

予圧とは、予め付加させておく圧力のことです。軸方向の隙間を小さくし、ボールねじの剛性を高めることが目的で、精度を高め、消耗を遅らせることが期待できます。ただし、強すぎる予圧は温度上昇やボールねじの消耗の原因になりますので適正な予圧量を設定することが大切になります。精密な位置決めを行なうためにも、適正な予圧量を設定しなければなりません。

ボールねじにおけるバックラッシと予圧の関係

ボールねじを運用する際は、回転軸の振れ精度を保ち、騒音・振動を抑えることが重要です。そのためには、適切な予圧かけ、バックラッシをなくすことが必要になります。予圧を上げるほど、バックラッシは小さくなる関係にあります。バックラッシは軸方向の隙間のほかに、ねじ軸の伸び縮みやねじれによる軸方向の変形が原因で発生する事があります。少しのねじ溝と鋼球の隙間の大きさの変化が、ボールねじの精度に大きく影響します。

バックラッシを要因とするトラブル

ボールねじのバックラッシが大きい場合、回転軸の振れ幅が大きくなり、ガタつきにより精度が著しく低下します。また、運用の最中にに騒音を引き起こすことも考えられます。

 

ボールねじの修理事例

当社では、様々な修理事例がございます。以下には、バックラッシに関連するボールねじの修理事例を紹介します。

摺動摩耗によるバックラッシ発生

摺動摩耗によるバックラッシュ解消

  • トラブル:摺動摩耗によるバックラッシ発生
  • 対象機器:大型横中ぐり盤
  • 対象箇所:刃物台移動用
  • ボールねじサイズ:φ100リード20ー7,000mm

 

BEFORE

長期間使用した上記設備の刃物台移動Y軸のバックラッシ調整を依頼された案件です。設定数値通りの加工寸法にならない為、バックラッシ発生が疑われました。

>>Afterはこちら

 

ボールねじのことならオージックまで!

オージック精密Ball Screw事業本部では、幅広いタイプのボールねじを提供しております。また水門開閉装置などで利用される、産業機械用大型ボールねじも提供しております。大型・長尺ボールねじ、台形ねじの事なら精密Ball Screw事業本部へお問い合わせ下さい!

さらにオージック精密Ball Screw事業本部では、自社品、他社品を問わず、各種ボールねじの修理を行っております。ボールねじは故障した場合、交換に時間がかかりますが、修理することで短時間で復帰可能になります。お気軽にご相談ください。

 

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